猫の去勢手術

去勢手術は望まれない妊娠を防ぐだけでなく、性的なストレスを軽減させます。特に雄猫は性成熟を迎えると、強烈な匂いの尿でマーキング(スプレー行動)を行い、雌をめぐってのけんかやイライラがみられます。

当院では陰嚢の中心部に小さな切開を入れ精巣を摘出する、日帰りの処置です。抜糸は基本的に必要ありません。精巣がお腹のなかに残っていて陰嚢に降りてきていない場合は、2か所の切開となり、場合によっては1泊の入院をします。帰りはエリザベスカラーをつけてお返しします。

どんな行動が予防できるの?

  • スプレー行動(90%程度の予防効果)
  • 尿の匂いの減少
  • 攻撃行動

手術のタイミングは?

当院では性成熟を迎える生後5−6か月を過ぎた頃から去勢手術を実施しています。精巣は生後1〜2か月程度までにお腹の中から外へ出てきて陰嚢のなかに降りてきます。正常に精巣が下降している場合は1か所の切開での処置が可能です。精巣が上手く陰嚢に降りて来なく、腹腔内や鼠径部で止まってしまう場合を潜在精巣といいます。お腹の中に残ってしまった精巣は腫瘍になる可能性が高いので去勢手術をすることをおすすめします。この場合、切開が2か所になり、場合によっては1泊の入院をご提案させていただくのでご相談ください。

去勢手術費用に含まれるものは?

手術日当日の血液検査、レントゲン検査、点滴、手術費、入院費(必要な場合)、エリザベスカラー

*費用は体重や精巣の状態によって変わりますのでお問合せください。

手術の流れは?

前日 21:00 ごはん終了。これ以降はおやつもなし。お水は飲んで大丈夫。

当日 7:00 頃 朝起きたタイミングでお水終了

9:30 朝ごはん食べずに来院(お預かり)

血液検査・レントゲン検査

手術・点滴

夕方診察時間内でのお迎え(17:00 頃)

傷口を舐めないようにカラーを付けたまま1週間ほど生活

傷口のチェックのためご来院

手術後は…?

2、3 日はいつもよりおとなしくなることが多いですが、家で安静にお過ごしください。食事はいつも通り与えていただいて大丈夫です。エリザベスカラーをつけてお返ししますので、傷口を舐めないように1週間ほどつけたまま生活してください。患部を舐めない、ぬらさないようにしていだだくことが大切です。

 

手術後は太りやすい?

成⻑期の終了によって必要カロリー量が減るのに加え、ホルモンバランスの変化で食欲増加傾向があるので太りやすくなることがあります。術後2日以内には食欲が20%も増加すると言われています。子猫用のフードはカロリーが高いので成猫用フードもしくは避妊去勢手術後用の低カロリー製品に変えると良いでしょう。