犬の避妊手術
避妊手術は望まれない妊娠を防ぐだけでなく、性的なストレスを軽減させたり、様々な性ホルモンが関わる病気を予防したりすることができます。当院では卵巣と子宮を全摘出し、1泊の入院をします。
どんな病気が予防できるの?
- 卵巣と子宮の腫瘍
- 子宮蓄膿症(避妊手術をしていない9歳以上の犬の発症率は 66%以上という報告があります。)
- 乳腺腫瘍(避妊手術のタイミングで予防効果が変わります:初回発情前、2回目の前、それ以降の予防効果はそれぞれ 99.5%、92%、74%です。)
手術のタイミングは?
当院では性成熟を迎える生後6か月を過ぎた頃から避妊手術を実施しています。発情中、子宮が腫れている間の手術はおすすめしません。体がとても小さい子や大型犬の場合は発育のことを考えて1サイクル発情が終わるのを待って1歳を超えてから手術するのも良いでしょう。はじめての発情は6か月を過ぎればいつ来てもおかしくありませんが、小型犬のほうが遅い傾向にあります。
犬の発情周期はどうなってるの?
半年に1回ほどのペースで発情がみられます。
発情前期 (8日ほど)
陰部が腫れ、出血がみられます(目立たないことも)。排尿回数増加や、食欲の低下などが見られます。
発情期 (10 日ほど)
オスの交尾を受け入れる時期。オスにすり寄る、落ち着きがない、飼い主のいうことを聞かないなどの行動がみられます。
発情休止期 (2か月ほど)
偽妊娠の期間。巣作り行動、ぬいぐるみを保護する母性行動、ミルクがでるといったことが見られます。
約3か月
無発情期 (4~8か月ほど)
非繁殖期。避妊手術に適した時期。
乳歯抜歯を避妊手術のタイミングで
乳⻭は生後約4〜7か月で生え変わるのですが、特に小型犬のように顎が小さくて⻭が密集しているワンちゃんは乳⻭が抜けずに永久⻭と2重に生えてしまうことがあります。特に犬⻭は根っこがとても深く、抜けないことがしばしばあります。そのまま残しておくと⻭石がたまりやすくなってしまうので、避妊手術の際に2重になってしまった乳⻭は抜⻭をしてあげましょう。
避妊手術費用に含まれるものは?
手術日当日の血液検査、レントゲン検査、点滴、手術費、入院費、術後服またはエリザベスカラー、痛み止めの処方
* 費用は体重によって変わりますのでお問合せください。
* 乳⻭抜⻭は別途費用が発生します。本数によって変わりますので当日ご相談下さい。
手術の流れは?
前日 21:00 ごはん終了。これ以降はおやつもなし。お水は飲んで大丈夫。
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当日 7:00 頃 朝起きたタイミングでお水終了。
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9:30 朝ごはん食べずに来院(お預かり)
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血液検査・レントゲン検査・点滴
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手術
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入院
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翌日診察時間内のお迎え
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10 日から 14 日後に傷口の確認と抜糸
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3日後からシャンプーOK!
手術後は…?
2、3 日はいつもよりおとなしくなることが多いですが、家で安静にお過ごしください。痛み止めを処方しますので手術翌日の朝に飲ませましょう。リードをつけての短いお散歩は行っていただいて大丈夫ですが、公園で走るなど激しい運動は避けましょう。食事もいつも通り与えていただいて大丈夫です。術後服を着せてお返しいたしますが、抜糸までずっと着せておきましょう。患部を舐めたり、ぬらしたりしないようにしていだだくことが大切です。
手術後は太りやすい?
成⻑期の終了によって必要カロリー量が減るのに加え、ホルモンバランスの変化で食欲増加傾向があるので太りやすくなることがあります。術後2日以内には食欲が20%も増加すると言われています。子犬用のフードはカロリーが高いので成犬用フードもしくは避妊去勢手術後用の低カロリー製品に変えると良いでしょう。
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